2021年6月30日、金融庁がレバレッジ型・インバース型ETFについて注意喚起文を発表しました。
発表の内容についてまずは簡単に触れていきます。
金融庁の注意喚起文の冒頭
- レバレッジ型・インバース型投信は短期で勝負する人向けの商品だよ。
- あまり詳しくない人が手を出すと痛い目を見るからちゃんと勉強してから投資してね。
要約するとこんな感じのことが書いてあります。
やさしいなと思ったのがちゃんと レバレッジ型・インバース型ETF について解説してくれていること。
とは言ってもやっぱり初心者には分かりにくい用語も多いので、今回はレバレッジ型ETFについて学んでいきましょう。という回です。
この記事の権威性
私ケヤは、10年以上運用商品の販売に従事している現役の金融商品営業マンです。
大学時代から株式投資について学んでおり、
週2日マーケットや商品の解説等勉強会を行っていたり、
担当するお客様への個別アドバイス等も行っています(ちゃんと営業しろw)
投資初心者にも分かりやすく解説したいと思います。
レバレッジ・インバースって何?
レバレッジとは「てこ」、インバースは「逆の、反対の」という意味があります。
先物取引を使って、てこの原理のように元手を何倍にも増えたように取引する手法をレバレッジと言います。
レバレッジ型ETFは、元となる指標の値幅の○倍となるような商品です。
例えば「日経平均ブル2倍上場投信」なら、「1日の値幅が」日経平均株価の値幅の2倍になるような商品となります。
インバース型ETFは逆に「マイナス○倍」となるような商品で、参考となる指数の値段が落ちることが分かっているときにはインバース型を選択することで価格が上昇します。
レバレッジ型は相場上昇時により攻める姿勢をとるので、ブル(牛)とも呼ばれます。
インバース型は守りの姿勢となり、ベア(熊)と呼ばれます。
どちらも強い動物なので混同しがちですが、ブルは闘牛を、ベアは冬眠中の熊をイメージすると分かりやすいですね。
どんな点に注意すればいいの?
レバレッジ型・インバース型ETFを運用する際に注意する点は
- 相場を読み違えたときには何倍も損失が出る。
という点です。
金融庁の注意喚起文でも図説付きで説明されていますが、レバレッジ型・インバース型投資は1日の値幅の○倍になるように運用されています。
長期的には上昇する相場でも、短期で見ると相場は変動するので、当然読みと逆の動きをする日が出てきます。
マイナスをカバーするためには倍の力が必要なので、長期で保有するとレバレッジ型の方が運用が上手く行かない、ということも出てきます。
これが「レバレッジ型・インバース型ETFは短期運用向けの商品」ということなのです。
図説が載ってるので詳しくは金融庁の注意喚起分を見てみてください。
レバレッジ型・インバース型ETFの購入のタイミングは?
大きなイベントやニュースの後は分かりやすく相場が動くタイミングがあります。
レバレッジ型・インバース型ETFは1日の値幅の○倍で動くように出来ているので、相場の上昇・下落が明らかに分かる日は投資する価値がありますね。
他の投資家もきっと同じことを考えていると思うので、市場が開いてすぐは注文が殺到して値段が上がりすぎてしまうことが予想されます。
一旦注文が落ち着いたタイミングを狙うといいでしょう。
ときには希望の値段では買えなくなっていることもありますが、そういった時はあえて投資せずに次のタイミングを待つのも大切です。
ムキになって高値づかみしてしまうのを防げますよ。
本質を理解して正しい運用を
投資信託の中身を理解するのは、初めは雰囲気からで問題ありません。
細かい専門用語は後から少しずつ覚えていけば大丈夫です。
私も細かい用語について聞かれると、その都度勉強してお答えしているような状態です。
大切なのは「商品のリスクについて、本質を理解すること。」
「どんな時に」「どの程度」価格が変動するのか。
これを理解していれば、大抵の商品は投資すべきかどうか判断できるようになるでしょう。
レバレッジ型ETFがこの1年で大きく利益を上げているため注目が集まっているようですが、
いつまでも上がり続ける商品はありません。
レバレッジ型ETFはあくまで翌日の動きが分かりやすく動くときに購入するよう心がけましょう。
そもそも世の中で騒がれるようになっている時点で「投資するには遅すぎる」と思っています。
「次に来る商品は何か。」
今後のマーケットについて自分なりのストーリーを描いてみましょう。
そして、そのストーリーを描く場合にどんな商品が今後上昇するのかを考えましょう。
投資は自己責任。
自分なりの投資スタイルを身に付けていきましょう!

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