
体調不良のため休養中の女性5人組ボーカルグループ「Little Glee Monster」の芹奈さんの病名が、「双極性障害」「ADHD」ということがグループの公式サイトで発表されました。
今回はそのうち「ADHD」について調べてみました。

最近耳にするようになったけど、そもそもADHDってなに?

同僚がADHDと診断されたら、どう接したらいいんだろう?
耳にする機会の増えてきたADHDへの正しい理解を深めることで、正しい付き合い方を身につけましょう。
今回の記事は月刊企業実務2017年12月号の記事を参考にさせて頂いています。
ADHDとは
「ADHD」とは、発達障害の一種です。
発達障害は、生まれつき脳の一部の機能に障害がある人に現われ、「注意欠如・多動性障害(ADHD)」のほか、「自閉症」「アスペルガー症候群」「学習障害」など、いくつかの種類に分類されています。
ADHDの特徴は、年齢に見合わない多動-衝動性、あるいは不注意、またはその両方の症状が見られることです。
ADHDは、それぞれの症状の程度によって、多動-衝動性優勢型、不注意優勢型、混合型の3つに分類されます。
典型的な症状としては、次のようなものが挙げられます。
1. 多動-衝動性の症状
- 貧乏ゆすりなど無駄な動きをする
- 落ち着いて席に座っていられない
- 思ったことをすぐ口に出す
- 衝動買いをする
2. 不注意の症状
- ケアレスミスが多い
- 気が散りやすく注意を集中し続けることができない
- 段取りや整理整頓が苦手
- 忘れ物や紛失が多い
- 約束を守れない
多動症状は、一般的には成長とともに軽くなる場合が多いです。
不注意や衝動性の症状は半数が青年期まで、さらにその半数は成人期まで続くと報告されています。なかにはうつ症状や不安症状を合併する人もいます。
実は意外と多い病気
一般的に20人に1人は ADHDだと言われています。
しかもその半分が大人になってから発症したと言われています。
ADHDの遺伝率は約7割と高いので、実はその家族も全員ADHDだったなんてこともあるとか。
ADHDの人とどう接したらいいか

では、ADHDの人とどう接していけばよいのでしょうか。
ADHDと診断の付いている人は、決して仕事に対して「やる気がない」わけでも「いい加減」なわけでもなく、本人なりに一所懸命取り組んでいることは間違いありません。
熱心に取り組んでいるのにADHDの特性が邪魔して仕事の達成に結びつかないという困った状況は、ちょっとした工夫をすることで解決できる場合が多いです。
(1)集中できる環境をつくる
たとえば、聴覚過敏でエアコンの音が気になって仕方ないというのなら耳栓の使用を認める、視覚過敏で人一倍光を眩しく感じるようであれば照明の調整をする、目の前で人が横切るだけでも気になるならパーテーションを設置する、など過敏な感覚への刺激を少しでも和らげるための工夫をして、仕事に集中できる環境をつくるのが効果的です。
(2)自分専用のマニュアルを作成させる
相手の話を聞きながらメモを取るのが苦手なため、一度教えたからといって完璧に覚えてもらうことは期待できません。
職場にマニュアルがあるなら事前に渡しておく、目で見たほうが理解できる内容は図や写真を渡す、教えたことをその場でメモに取れないなら忘れないうちに記録してもらってその内容が正しいか確認する、などの手順を少しずつ積み重ねながら、当事者自身に自分専用のマニュアルを作成させるのが確実です。
(3)自分の行動にかかる時間を把握してもらい、スケジュールに「余裕時間」を組み込む
「3時に訪問する」のであれば、何時に会社を出るつもりなのか、持参する資料等を準備するにはどのくらい時間がかかるのかなどを逆算してもらいます。そのうえで、「約束」を実行に移す時刻を認識してもらいます。
その際、万一脱線しても遅刻することのないよう、スケジュールには「余裕時間」を組み込んでおきましょう。
(4)入力したデータを確認する仕組みをつくる
紙のデータを入力する場合は、入力している箇所に定規を置いて見やすくする、入力が終わったら印刷してチェックする、パソコン上で入力画面を限定して表示するなど、ツールをうまく使い、入力したデータに間違いがないか確認できる仕組みをつくりましょう。
(5)会議は「予習」を指示し、発言の前に一呼吸おかせる
会議の予定が決まったら「出席者」「会議の目的」「議題」などを事前に把握して、専用の資料を作成し、ADHD当事者の仕事に関係する部分について質問や意見をまとめてもらいます。
会議当日は、用意しておいた質問や意見が話題になったタイミングで発言してもらい、話題にならなかった場合は、会議終了間際に発言させるなどするとよいでしょう。
途中で発言したくなった場合は、すぐ口に出すのではなく一呼吸おくことを心がけさせます。会議中の行動をある程度定めておいて、周りから浮かない工夫をしましょう。
(6)電話応対マニュアルと電話応対専用のメモ用紙を作成する
受けた電話が自分あてでない場合には、特に混乱する傾向にあります。
引継ぎのパターンを応対マニュアルとして作成し、そのとおりに応対させるのが有効です。
メモを取るときも「誰あてに」「誰から」「用件は」を簡潔に残せる電話応対専用のメモをつくっておくと、重要な情報を聞き逃すことが少なくなります。
(7)話を聞く姿勢を身につけさせる
雑談などで、人と話をする際には、無理に発言しようとするよりも相手の話を聞くように努めさせるとよいでしょう。
「話している相手の顔を見て、うなずく、相槌を打つ」などの聞く姿勢を身につけてもらうことで、コミュニケーションのトラブルが減らせるはずです。
まとめ
調べてみるとADHDは決して珍しい病気ではないことがわかりました。
20人に1人ということは、職場に1,2名はいるかもしれないですよね。
ADHDと診断された同僚がいた場合は、上記のような工夫をして職場の雰囲気を良好に保ちましょう。

自分も「もしかしたら」と思うことが多いので、行動するときに注意したいと思います。

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